美しい島への宣教調査旅行

若葉BBC牧師/宣教委員 ジェームズ・スミス

出発準備

2023年9月25〜30日まで若葉BBCの宣教チームを代表する5人が台湾の宣教調査旅行に向かいました。主な目的は私たちの宣教師、鈴木しのぶ姉を励ましに行くことでした。「私は、すべての物を受けて、満ちあふれています。エパフロデトからあなたがたの贈り物を受けたので、満ち足りています。それは香ばしいかおりであって、神が喜んで受けてくださる供え物です。」(ピリ4:18)このように、若葉の宣教チームの目的はしのぶ姉を訪ね、主にあって励ますことでした。準備として、約8カ月かけて宣教チームは参加者を決め、決定後は計画と祈りのためほぼ毎月集まりました。また、しのぶ姉ともオンラインで何回か目的や台湾の生活や宣教調査旅行の日常スケジュールについて打ち合わせました。予定を全部終わって、出発時となりました。

カルチャー・ショック

高雄に着くと、しのぶ姉が笑顔で出迎えてくださいました。タクシーでホテルに向かい、チェック・イン後に荷物を置き、夕食を食べに出かけました。感謝なことに、しのぶ姉がどこでも通訳をしてくださいました。宣教師が宣教地に向かう際、カルチャー・ショックについて教えられます。つまり、慣れないものを見、経験することにより、幾分かのショックを受けることです。様々な国に行き、外国に長く住む私にとって、新しい経験によりショックを受けることはもはやほとんどありません。しかし、台湾滞在の第一日目、私は二つのことに驚きました。一つ目は交通です。多くの国では、電車、自家用車、バス、タクシーなどがありますが、たいてい主な交通手段というものがあります。日本では電車だと思います。アメリカでは自家用車です。台湾ではスクーターでした。路上の数えきれないほど多くのスクーターには驚き、恐ろしいほどでした。

二つ目は、食堂を見つけ夕食を食べた時のことです。チェーンのレストランではなく、地元の食堂に行きましたが、とても清潔な日本にくらべると若干非衛生的に思えました。料理を注文し、ふと見るとカウンターの隣に50個くらいの卵が箱に入れられ、蓋もないそのままの状態で床に置いてありました。なぜかその光景が私の脳裏に残りました。感謝なことに、しのぶ姉は台湾の文化によく慣れています。地元の食生活に馴染み、スクーターで移動しています。私たち宣教師は、文化の違いに自分を合わせるために、神の人々の祈りが必要です。それでこそ、人々の中に住み、人々と共に生き、人々を理解し、人々にイエス様の福音を伝えることができるのです。

主に仕える

9月27日(水)は、しのぶ姉が仕えている高雄市の山頂バプテスト教会を訪ねました。アメリカ人宣教師カラーズ師が牧師をしています。夜の祈祷会の他、午後4時15分からしのぶ姉も仕える子ども会があります。到着すると、教会の人々が温かく迎えてくださいました。話されている言葉はわかりませんでしたが、真の信仰者が話す神の言葉であるアガペーの愛は分かりました。子ども会が始まり、多くの人が奉仕していました。奉仕者は賛美や工作など様々な方法で子どもたちをイエス様に導いていました。また以前しのぶ姉が日本語を教えたように、外国語も教えていました。しのぶ姉が台湾人のお子さんや宣教師のお子さんにイエス様のことを教える姿は、神の人々の祈りと犠牲と、神様の導きの集大成でした。夜の祈祷会で、若葉の一団も仕える機会がありました。私たちは特別賛美「ああ恵み」を賛美し、私はカラーズ師の通訳で説教をする特権をいただきました。私たちは小さなことでも宣教地にある宣教師の母教会で仕えることができ、喜び、感謝しました。

クリスチャンの交わり

すばらしい予想外の出来事は、水曜祈祷会で韓国BBFの宣教師、朴 貞宣(パク・ジョンソン)師と 庾 珉娥(ユ・ミンア)師ご夫妻にお会いしたことです。ご夫妻は大陸で仕えていましたが、突然、彼の地を去らなければなりませんでした。それを神様の導きと捉えて、現在は台湾で喜んで主に仕えておられます。しのぶ姉は来台後からご夫妻との交わりをいただいてきました。水曜祈祷会でお会いした時に親しく交わり、次の日の昼食のお誘いを受けました。そこで韓国レストランでおもてなしをいただき、辛い韓国料理を食べながらイエス・キリストの愛について、しのぶ姉の通訳を通して分かち合いました。韓国の兄弟姉妹との交わりをくださった神様を褒めたたえ、感謝します。イエス・キリストにあるクリスチャンの特別なつながりは、神様からの最も貴重な贈り物のひとつです。どんな人間的な境目をも凌ぐ、力強いものです。

感謝

加えて、私たちは他の多くのすばらしい兄弟姉妹たちと交わり、しのぶ姉の宣教の働きを目撃し、台湾文化を間近に見、一団としのぶ姉の温かい交わりの時間を持ちました。若葉教会の宣教チームは宣教地台湾訪問という、この特別な機会を主に感謝します。

結論として、ある出来事が心に残っています。一団のうち何人かがエスカレーターで階下に降りようとしていた時、私たちの前には二人のお子さんを含む四人家族がいました。大人と妹は下に降りましたが、5歳くらいのお姉ちゃんはエスカレーターに上手く乗れず、上に残されてしまいました。私たちはそれを見て一瞬、どうしようかと思ったのですが、一番前にいたしのぶ姉が落ち着いて優しくその子に手を差し伸べ、一緒にエスカレーターを降りました。その子は少しためらった後にしのぶ姉の手に自分の手をすべり込ませ、一緒に降りました。私たちもその後ろに続きました。その子は階下に降りると親御さんのところへ行き、私たちは彼らに挨拶をして別れました。しのぶ姉は後でこのことを話題にし、この場面は宣教師と教会の姿だと言いました。宣教地にいる宣教師が現地の人の手を取りイエス様に導き、教会は宣教師を後方支援し、祈りや交わり等で支えるのです。これからも、妨げなく台湾で福音が宣べ伝えられるように、人々が罪から悔い改め、イエス様を救い主として信じるようにお祈りください。また、私たちの宣教師鈴木しのぶ姉や、台湾で仕え福音を伝えている他の多くの宣教師たちのためにお祈りください。