神の奥義の管理者としての宣教への関わり方

太田聖書バプテスト教会牧師 佐藤 一彦

人は私たちをキリストのしもべ、神の奥義の管理者と考えるべきです。その場合、管理者に要求されることは、忠実だと認められることです。 コリント人への手紙 第一4章1〜2節

日本古来の伝統芸能や武道の世界では「奥義の伝授」として、その道の特別な技法、秘技などを選ばれた者に伝授する世界があります。そして、継承した者はそれを守り続け、新たに次の者に伝える責任を負うのです。聖書の中にも「奥義」という言葉が何度も使われており、神を信じる私たちこそ神の奥義を受け継ぎ、それを管理することが任せられている者なのです。この神の奥義とは同じ Ⅰコリント1:18に書かれています。「十字架のことばは、滅びる者たちには愚かであっても、救われる私たちには神の力です。」それは、人の知識や知恵では想像も及ばず、人々の目には不思議に映り、人間の努力や善行などを一切必要としない神の一方的な恵による救いが神の奥義なのです。そしてそれを信じた者が神の奥義の管理者として、この十字架のことばを全世界に広めることが任されているのです。

聖霊なる神の力

しかし、神は無責任にその働きを私たちに丸投げにしたわけではありません。
その働きのために、聖霊なる神の力添えがあると約束してくださったのです。使徒の働き1:8「しかし、聖霊があなたがたの上に臨むとき、あなたがたは力を受け・・・わたしの証人となります。」ですから、この宣教の働きをするのに、ただ人間的な計画で一生懸命努力をして熱心に推し進める、或いは、人道的な同情心や責任感だけで宣教をするならば、神はお喜びになりません。なぜなら、宣教は神の一大計画なのですから、その主導権は神にあります。ですから神の御言葉が教える方法、聖霊の導きと力に私たちが忠実に従い宣教の働きに参加する時に、神は喜ばれ、それを祝福されるのです。

イエス様の模範

では神の教える宣教の方法とは具体的にどのようなものなのでしょうか?それを模範として示してくださったのはイエス様でした。1ペテロ2:21「このためにこそ、あなたがたは召されたのです。キリストも、あなたがたのために苦しみを受け、その足跡に従うようにと、あなたがたに模範を残された。」本来私たちは神の人知を超えた奥義である救いを理解することのできない者たちです。しかし、イエス様が私たちと同じ人となり、私たちの目線に立ち、人々が見て聞いて理解出来る普段使っている言葉や生活レベルに寄り添って福音を教えてくださったのです。ですから当時の多くの人が教えを理解し信じたのです。これは、円滑な人間関係コミュニケーションの取り方の基本的な方法と同じで、現代の私たちにとっても同様です。私たちが福音を伝えたい相手の目の高さ、その時代のコミュニケーション法や生活様式に沿ったアプローチをしなければ伝わりづらいでしょう。それは、普段私たちが政府の政策や対応が庶民感覚とかけ離れていて現実的でないと感じ、いつも後手後手になっていると批判しますが、それでは私たちの福音宣教の方法はどうでしょうか?もちろん宣べ伝える内容、イエス・キリストの十字架と復活そのものは決して変わらない人を救う真理ですが、それを人々に届ける伝達法が人々の持っているチャンネルと合っていなければ、届きづらい原因となるのではないでしょうか?

パウロの宣教

また、パウロも宣教する人々の当時の文化を理解しようと絶えず務めた人物でした。
1コリント9:19-23「・・・より多くの人を獲得するために・・・ユダヤ人のようになりました。・・・律法の下にある者のようになりました。・・・律法を持たない者のようになりました。・・・弱い者になりました。・・・。すべての人に、すべてのものとなりました。何とかして、何人かでも救うためです。私は福音のためにあらゆることをしています。」このようにイエス様もパウロも、非本質的なことにこだわるのではなく、いかに人々に福音を伝えることができるのかにこだわり、相手を理解しようとされたのです。ならば、同じ働きを委ねられている私たちも同じように伝える人々のことを理解しなければなりません。また、それは宣教の働きに参加する教会に対しても同じです。どうしたら若い世代が積極的にこの働きに携わるよう励ましたら良いのか、それは彼らの置かれている生活環境の理解なしには前進しないでしょう。

忠実な管理者として

次に神の奥義の管理者として忠実さが要求されていますが、この忠実は何に対してなのでしょうか?
福音書の中にはタラントが与えられたしもべが忠実な管理者として、それを用いて増やし、主人の意図を正しく理解し実行したので主人に称賛されたとあります。もし、私たちの宣教が自分の考えや方法に固執し、「私と教会は昔からこうやってきたから、それを忠実にやり続ければ必ず祝福される」と自分を基準にスタイルを変えようとしないのであれば、それは主に対しての忠実さではありません。
2021年コロナ禍にある世界に私たちはどのように対応し、効果的に人々に福音を届けられるのか?
それは、過去の経験では追いつくことの出来ない、新しい取り組みや方法を模索し、人々にアプローチする必要があります。「何とかして、何人かでも救うためです。私は福音のためにあらゆることをしています。」このことへの忠実さが求められているのではないでしょうか?私たちは神の奥義の管理者として、心に掛けることは忠実に宣教の主である神の思いに対する理解を持つことです。英語で「理解する」はUnderstandです。これはUnderとStandの二語が合成されて出来た言葉です。私たちは相手を理解するために上に立つのではなく、相手より下(Under)に立つ(Stand)姿勢が必要なのです。これは、まさにイエス様がとられた態度でした。(ピリピ2:6-8)

あらゆる可能性を通して

私たちは教会を通して主の証人として私たちの地域の人々、関わる同胞に福音を伝えています。そして、この国から世界宣教実現のために、私たちの代表として遣わされた宣教師のために祈り、支援に関わっています。私たちはこの国に生まれ育ち、同じ日本人のことを理解していると思っていても、人々の心に届けるのが難しいとを知っています。であるならば、海外の異国の文化の中にいる宣教師たちは、その国の人々を理解するために、一から始める文化理解、人間関係、そして同時に行われる宣教活動にどれ程の祈りと時間が必要であるかを私たちはもっと理解しなければなりません。その上で、宣教師たちの宣教報告以外に、どれほど多くのお働きとご苦労があるかを知り尽くすことは出来ませんが、主が遣わされた宣教の奥義の管理者として先生たちを、これからも主にあって信頼し続け、祈りと最善の支援策を更に模索し続けながら、教会に仕えながら世界宣教の働きに参加する者も、或いは教会から遣わされて宣教に出て行く者も共に、神の奥義の管理者として聖霊様が導かれるあらゆる可能性を通して世界宣教に忠実であり続けましょう。

 

旧宣教委員の証

20年の主の恵み

アガペBBC牧師 マイケルバーゲット

1997年から8年間、2009年から4年間、宣教クォータリーの編集をさせていただき、2013年から8年間、海外宣教委員長を務めさていただきました。このような20年ほどの海外宣教委員会での奉仕の機会を主と諸教会に心から感謝いたします。

その20年の間に大変なことも確かにありましたが、それ以上に主の豊かな恵みが多く与えられました。なによりも三組の宣教師夫妻と一人の独身女性宣教師を日本から世界宣教に送り出すことに関わることがきたことを嬉しく思います。この間、敬愛する委員の先生たちと共に年5、6回ほど集まり、宣教師などのために祈り合い、話し合いました。このような貴重なお交わりも大変大きな恵みでした。また、最前戦で尊い福音宣教に励んでおられる諸宣教師との素晴らしい御交わりも本当に心から感謝いたします。

委員長の8年は、主の御助け、他の委員の先生方のご協力、諸教会の祈りと支援に支えられたこと改めて感謝いたします。今年から新委員長に選ばれた佐藤先生はじめ、若い委員の先生方のために引き続き、お祈りいたします。主が益々豊かにの委員会の働きを祝福し、用いてくださるよう、祈らせていただきます。

世界宣教は今も主の御旨です。なお一層この尊い御働きのために励みましょう。
それから、イエスは彼らにこう言われた。「全世界に出て行き、すべての造られた者に、福音を宣べ伝えなさい。」(マルコ16章15節)

 

海外宣教委員のご奉仕から受けた恵み

仁戸名BBC牧師 小林 秀雄

私は、1987年に海外宣教委員に選出されて以来、2012年と13年を除いた合計32年間、委員のご奉仕をさせて頂きましたが、その間に、実に多くの恵みを頂きました。
第一に、世界宣教がどんなに重要な主からの使命であるかを強く教えられたことです。恥ずかしい事に委員に選ばれる前は、余りその重要性を認識しておらず、委員になって実際の宣教の働きに接することにより、初めてその事を理解したのです。それは、牧師にとって必要不可欠な重要な理解でした。

第二に、世界宣教が主から頂いた最も重要な使命だからこそ、悪魔の妨害や攻撃が非常に激しい事を体験した事です。宣教の働きに携わらせて頂いて初めて体験した、悪魔との戦いが数多くありました。宣教だけでなく信仰生活全体がこうした悪魔との戦いである事を正しく認識することは、勝利に不可欠です。

第三に、世界宣教の戦いや犠牲、困難が多ければ多いほど、主からの御助けや祝福と報いが豊かに与えられる体験を数多くさせて頂いた事です。まさしく「捧げれば与えられる。惜しめば取られる」体験です。一例をあげれば、仁戸名教会では2008年から13年間続けて、青少年宣教キャンプの主催協力をさせて頂いていますが、その間に、教会が後退から成長に転じ、教勢が最小時の203%に、経済的には233%も成長させて頂いたのです。
委員を止めても、こうした世界宣教の恵みを続けて求めて行きたいと願っています。

 

宣教師志願者学校の証

宣教師のことを知っているつもりでしたが

すずらんBBC 山上 世貴人

まず、講師をつとめてくださった方々に、感謝を申し上げます。普通、ファーローの時にしか接点を持つことができない宣教師の先生数名から、また、北海道に住んでいる一信徒としてはやはり簡単にお会いできないJBBF諸教会の牧師数名から、さらに婦人宣教師・宣教師夫人・牧師夫人からもお話を聞けたことは、今まで私が参加したJBBF全国集会のどれよりも豊かで貴重な学びの時間となりました。正直な経験談、失敗談も分かち合ってくださいましたので、画面越しではありながら人柄も感じ取ることができました。今回を最後にせず、また機会を設けていただきたいと切に願います。   次の献身者が起こされますように。

証として、特に未参加だった方へ何を伝えたいだろう、と講義ノートを見返しています。ひとつの言い回しに集約できそうです。(知らないことを知る)これが、毎回の講義で味わった感覚でした。無知を知る、というものです。個人的な話をさせていただくと、私の教会生活は、ふたつの宣教師家族と密接に結びついています。幼いころから高校卒業までは、稚内市のアメリカ人宣教師家族の単立バプテスト教会でお世話になりました。大学生から現在までは、北広島市のすずらんBBCでオーストラリア人宣教師であるエバンズ牧師家族と、多くの時間を共有してきました。ふたつの国から来ている宣教師と親しくさせていただいた私は、多分一般的な日本人クリスチャンよりも宣教師の状況を知っているはず。少なからず、そういう思いを持ちながら今回の学びに参加しました。実際のところ、私はほんのわずかな部分しか知らず、結果として、大量のメモを書くことになりました。宣教師が直面する困難、多くの労力と犠牲、言語と文化のギャップへの無力感、現地人を育てることの忍耐、正解のはっきりしないことへの対応の苦慮、本国に残してきた家族への心遣い、子育てで発生する問題と子ども自身のアイデンティティ形成。どれも、重い。軽々しく、先生のために祈ってますよ、ではなく具体的に祈るべきだと考えさせられる内容でした。もちろん、宣教による喜びについても再確認できましたが、どちらかというと、課題の認識、祈る材料の把握、というのが多かった印象です。JBBF70周年記念式典でカナラップ師が語っていた9:38チャレンジも、必要であるとわかっていながら出来ていませんでした。もう一度、祈りへの姿勢を整えたいと思います。

参加でき、感謝

茨木BBC 池側 真紀

主の御名を賛美いたします。今回、宣教師志願者学校に参加できたのは、本当に神さまからの大きな祝福で、とても恵まれた学びでした。

まず、世界宣教が「主の御心であり、すべての信徒にとって最も重要な使命である」ということを聖書から学ぶところから始まり、宣教師の準備について、海外宣教委員会や派遣教会、支援教会との関わり、デピュテーションや派遣準備、実際の宣教地での宣教活動について、また宣教師個人の霊性の保ち方、人間関係、異文化理解など様々なことを具体的に学ぶことができました。
今回はまた、女性として、未婚の女性宣教師について、実際に日本で活動されている二人の女性の宣教師の先生方から学び、また宣教師夫人としてという点から、宣教師夫人として、現在また過去に遣わされていた先生方から具体的な学びや励ましを得ることができました。とても大きな恵みでした。

特に今回、私が個人的に教えられたことは、石川先生から教えられた「宣教師自身の召命の確信」という点でした。まず前提として、神さまが召される人について、第一コリント1:26-29から学び、具体的にはイザヤやエレミヤの例から学びました。神さまがみことばを通して与えてくださる確信やビジョンをどのように保つか具体的に示され、励ましを受け、とても感謝でした。神さまが召してくださるところで、いつでも、どのような時でも、感謝しつつ、主を見上げながら、主の証人として歩んでいきたいと強く思わされた学びでした。開校していただき、本当にありがとうございました。
「兄弟たち、自分たちの召しのことを考えてみなさい。人間的に見れば知者は多くはなく、力ある者も多くはなく、身分の高い者も多くはありません。しかし神は、知恵ある者を恥じ入らせるために、この世の愚かな者を選び、強い者を恥じ入らせるために、この世の弱い者を選ばれました。有るものを無いものとするために、この世の取るに足りない者や見下されている者、すなわち無に等しい者を神は選ばれたのです。肉なる者がだれも神の御前で誇ることがないようにするためです。」第一コリント1:26-29

学びの場を感謝

香港/東アジア宣教師夫人 吉田 淳子

この度は鈴木先生の派遣にあたって、このように素晴らしい学びの場を用意してくださりどうもありがとうございました。
大変励まされ、また教えられました。講義のテーマがとても実践的・具体的で、お知らせをいただいた時にはワクワクしました。遠くに離れていても、現場の先生方の生の声をお聞きすることができ、その思い、熱意、戦いを知ることのできた貴重な機会でした。それぞれの宣教地に「始めの一歩」を踏み出して以来、たくさんの経験を重ねてこられた先生方のお言葉には重みがありました。そして、そのような先生方を支えておられる奥様方にも心から敬意を感じます。

鈴木しのぶ先生の「始めの一歩」に向かって豊かで確かな主のお導きを、さらに二歩目からの歩みの上にも主のお助けと祝福を祈り続けます。応援します。

学びに参加して

調布BBC 橋場 さくら

講義の中で特に印象に残ったのは広瀬先生の『異文化理解』です。宣教師の先生方が言語はもちろん現地の習慣や宗教において、様々な配慮をしたり、困難を感じることがあると知りました。私は日本国内でカルチャ―ショックを感じたことがあったので、海外などはもっと無理だろうと思っていました。しかし全講義を通して、宣教師の先生方が困難な場面にあっても神様の導きで解決を得ていることを知りました。私は、(宣教以前の問題ですが)神様にある地に出て行けと言われたときにはいつでも出ていけるように、私自身がもっと砕かれる必要があると感じました。頑なさを捨てるように日々悔い改めて、主が扱いやすい働き手でいられるように備えていこうと思います。

先生方の講義、本当にありがとうございました。全講義から宣教の素晴らしさと助け手が必要であることを感じました。先生方のお働きのために祈るとともに私自身の歩みについても続けて祈って行こうと思います。

宣教師志願者学校の恵み

横浜BBC 張替 道雄

主の素晴らしい御名を賛美致します。

海外宣教委員会の先生方の尊い主にあるお働きにより、貴重な「宣教」の学びの機会を設けて頂きました事、心から主にあって感謝致します。学んだ事を以下3点でご報告致します。

まず第一に「宣教」は主の御心である事、主は「全世界に出て行き、すべての造られた者に福音を宣べ伝えなさい」(マルコ16:15)キリスト者に宣教の大命令として与えられている事を再確認できました。収穫の為に、刈り取るべき畑が目前に広がっており、世の人々は皆滅びに一直線に向かっているという実情も認識でき、「出て行き」福音宣教の働きを推進する事が急務であると痛感致しました。主が今後どのような道に導かれようとも、この主から与えられた「志」に忠実に、より一層主に御心を祈り求め続けるべき事を示されました。

第二に、実際に現地で宣教の働きをされている先生方から実践面での話を伺う事ができました。私は、かつて3か所の宣教地を訪れ、宣教の働きを間近で見、共にご奉仕させて頂く機会が備えられていたこと、主に感謝いたします。その時は、何も分からずに赴き、現地の空気を吸い、働きに加えて頂いておりましたが、今回はその時の経験を振り返りつつ、具体的に・詳細に宣教師の先生方のお働きを伺うことができました。特に宣教の定義、宣教の主体である地方教会の在り方、宣教師派遣までの準備などの全体像、現地での宣教活動について、現地での霊性管理、異文化の理解、国内・宣教地の方々との関わり方、宣教地での教会形成方法、後継者への訓練、後継時期等、様々な内容を先生方から実際の経験踏まえ学ぶ事ができ、実際に宣教に出て行く上で必要な情報を得られた事、感謝でした。また、宣教師の先生方の具体的な働きを認識し、より一層祈り、ささげられる幸いを主に感謝致します。

第三に、自己吟味の機会となりました。「宣教」の学びで豊かに恵まれ、教えられましたが、果たして自分の「宣教」の働きはどうなのか考えさせられました。平日は神学校で学び、土日教会で仕える日々の中で、滅びゆく魂との関わり、伝道の働きの圧倒的な欠如を明らかにされました。現在、地上に於いて主から享受している人脈(特に営業先の歯科医師)に、また関わる全ての滅びゆく魂に福音宣教の働きを加速させる必要を強く示されました。今後も、主の御前に謙遜に、主の福音宣教の前進の為に励み、主の御心を祈り求めていきたく存じます。

 

感謝と祈祷

台湾/東アジア派遣宣教師 鈴木 しのぶ

● 近況報告 ●

デピュテーションを開始して半年以上が経ちました。これまでに22の教会を実際に、またはオンラインで訪問させていただきました。コロナウィルスの感染拡大により、訪問が中止になったこともありましたが、スケジュールを組み直したり、オンライン訪問にしたりと、諸教会の先生方に助けていただいております。訪問先で先生方や兄弟姉妹方が証をお聞きくださり、台湾・東アジア宣教に重荷をもってくださることに心から感謝しております。

イースターは若葉BBCで主を礼拝しました。礼拝後に80代の女性が主イエス様を信じ救われました!私の敬愛する姉妹が、長年のご友人のためにイースター礼拝の後に交わりの時を計画してくださり、祈りによって時が備えられました。救われた方の心は、この姉との交わりや牧師の導きによって耕されており、幼子のように主イエス様を救い主として受け入れられました。救われてすぐに「心が穏やかです」と仰り、救いを喜んでおられました。この方がこれから主のお恵みをたくさん味わっていかれますように、と祈っています。

● 祈祷課題 ●

  1. 台湾・東アジアの人々の救いと霊的祝福のため。
  2. デピュテーションの守りと、訪問させてくださる教会の祝福のため。
  3. 台湾・東アジア宣教を祈り、サポートしてくださる諸教会への感謝

 

田村先生インドネシア宣教師 田村 成幸

● 近況報告 ●

コロナの影響で訪問伝道に出られない状態が続いていますが、そのコロナ故に普及したZoomを用いて伝道と信徒訓練を行っていた所、魂の救いが与えられました。その信仰告白者とは引き続きZoomでの学びを続けています。また、訪問販売に来た方を引き留めて伝道した際、その方も救いに導かれました。様々な方法を通して如何に伝道するのかを教えられています。

ジャカルタのクランジ教会では既に密を避けての礼拝がもたれていますが、スラバヤでは感染が収まらず、いまだにオンラインでの礼拝です。感染が収束し皆が集える状況になる事を祈っております。田村家族は、皆元気にしております。

● 祈りの課題 ●

  1. インドネシア宣教の祝福と拡大。
  2. スラバヤ南バプテスト教会の組織独立
  3. クランジ・バプテスト教会の祝福
  4. シモン・ネンゴラン師、フランキー・タンブーナン師の為
  5. 田村家族の守りと親兄弟の救いの為家内の健康の為
  6. 家内の健康の為経済的祝福と守りの為
  7. 為経済的祝福と守りの為
  8. スラバヤ後の働きが具体的に示されるように。

 

広瀬先生インドネシア宣教師 広瀬 憲夫

● 近況報告 ●

2020年11月下旬より、一時帰国中。諸教会訪問 (ズームを含む) 8教会、牧師・伝道者との交わり5教会。ビンジェイ教会とスタバッ伝道所では5月に5名のバプテスマ予定。現地牧師たちとはSNS等を通じて御言葉の交わりを継続。年間カリキュラムにそった学びの交換は毎週。ビンジェイ在住日本人とのズーム聖書の学び会はほぼ毎週。

新型コロナに関しては、ビンジェイ、スタバッの集会・子供会は従来通りの形で守られている。フェイスブックでのライブ配信も継続。 ワクチン接種優先対象は60歳以上で、 ジャワ島等ではワクチン接種を受けた牧師もいるもよう。

● 祈りの課題 ●

  1. 宣教地現地牧師たちの霊的・身体健康の守りのため。
  2. 伝道活動の必要の満たしのため。
  3. イスラム教の強いメダン北部伝道の進展、魂の救いのため。
  4. 新しい宣教地への導きのため。

 

吉田先生香港/東アジア派遣宣教師 吉田 正治

● 近況報告 ●

4月4日の創立記念礼拝に来られた中でも、フィリピン人、香港人の新来者のほかに、ギリシャ人と日本人のご夫婦には驚きました。来られた経緯は長すぎるので省きますが、コロナで日本にもギリシャにも帰れず、たまたま立ち寄った香港で既に一年以上過ごしています。世界中の祭りを取材して、ナショナルジオグラフィックなどの雑誌にその記事や写真を投稿して、収入を得ていますが、このコロナ禍でその仕事も立ち行かず、収入も途絶えがちだそうです。最初はホテルに泊まっていたそうですが、最近はお寺の土間などで寝ていたそうです。4月7日から我が家へ来ていただいています。4月8日の夜、ギリシャ正教徒のコリアスさんは、初めて主の前に信仰告白の祈りをし、救われ、翌日の夜、奥様の西澤ちぐささんも救いのお祈りをしました。個人伝道は英語で、二人とも理解しましたが、コリアス兄は英語で、ちぐさ姉は翌日日本語で、救いのお祈りをしてもらいました。お二人ともとても素直にイエス様を受け入れられました!

香港ーギリシャの航空便が途絶えており、まず奥様の国である日本へ飛んで、そこからギリシャに帰ろうと計画を立てましたが、ギリシャ領事館が閉まっているのでギリシャにある結婚届が取得できず、日本領事館は開いていますが、結婚届を見せないと日本のビザを発給してもらえません。そこで、外国人旅行者でも結婚できる香港の制度を利用して、先日香港で正式に結婚され、結婚届を取得しました。今日本も外国人旅行者にはビザを出さない方針ですが、なんとか彼らが日本へ、そしてギリシャへと帰国が叶うようにと願っています。

● 祈りの課題 ●

  1. 淳子師の父と吉田の母、ともに91歳で健康ですが、1日も早い救いのため
  2. コーナーストーンに広い会堂が与えられるように
  3. 内地Y市家の教会は、4月11日警察の介入を受け、会堂内部の聖書、椅子、講壇、電子ピアノ、電子機器全て、献金800人民元等、持ち去られる。逮捕者は今の所なし。しばらくはオンライン礼拝もやむなし。他の集会所が与えられますように。
  4. 香港はますます中国化し、中国はますます覇権国家化しています。イエス様の再臨もますます近く感じられます。皆で心を合わせて「マラナ・タ」「主よ来たりませ」と祈りましょう。

 

上久保先生ハワイ宣教師 上久保 崇

● 近況報告 ●

クリスマスに一人の姉のバプテスマ式が行われました。ハワイでは、昨年12月からワクチン接種が始まり、4月には18歳以上の人への接種が始まっています。その中でも感染対策をしながら二回に分けての礼拝をささげていますが、イースターは合同で礼拝をおささげして、新来会者や再来会者もありました。高齢者ケア施設には個別での訪問が可能になり、今年95歳になった教会員の姉への訪問が可能になりました。子供伝道は公民館が閉鎖中のために、不定期ですが場所を変えて再開しました。

● 祈りの課題 ●

  1. 核となる教会員がさらに加えられるために
  2. 新なる伝道を始めるために協力伝道師の招聘の導きのために
  3. 二人の子供たちのこれからの歩みの導きのために

 

エレン宣教師の証

高槻BBC牧師 ジョージ・ヘンリー・キング

エレンは、ニューヨーク市に非常に近い勤勉なオランダ移民家族で育ちました。父は建築家でした。家族は教会で育ち、毎日聖書を読み、聖書の教えを実践する事を心掛けていました。父親が連れて行った青年集会で福音を聞き救われ、高校時代に宣教師の召を受け、ジャングルで宣教師になることができるようにと看護学校に進みました。しかし、看護師として数年働いた後、宣教師になるために必要なさらなる訓練のために神学校に行きました。神学校でジョージ・キングと出会い、1年後に結婚しました。二人で神学校の訓練を終え、カンザスで開拓伝道を手伝うように頼まれました。二人で3年間開拓伝道に携わりました。2人の子供に恵まれ、人生の重要な部分である子育て、主の訓戒に忠実に歩む子供を育てる事が目標でした。キングは教会や伝道活動で不在がちのため、子育ての大部分はエレンの肩にかかりました。子供たちはどちらも病気気味で、息子は生後1か月で生命の危機に陥りました。

日本宣教

1961年に3歳以下の2人の子供を連れて来日しました。夫妻で日本語を学び、素晴らしい日本人女性が子供たちの世話を手伝ってくれました。横浜教会で足踏みオルガンを弾くことを学び、日本人司会者との連携を学びました。牧師婦人はカウンセリングに専念できるようにエレンはオルガンを弾きました。奏楽を続け、日本人奏楽者や牧師婦人の育成にも励みました。バプテスト女子聖書神学院でも女性伝道者として必要なことを教えました。天国に行く4ヶ月前まで奏楽の奉仕をする事が出来ました。
甲子園、小豆島、枚方、茨木、高槻、稲毛の伝道で奏楽、アルトを歌い、女性伝道と子供伝道に熱心に取り組みました。ラジャース宣教師夫妻、山宮先生ご夫妻、パイエット宣教師ご夫妻、岡戸ご家族、奥村夫人、當麻先生ご夫妻、近松先生ご家族、上田先生ご家族、西牟田先生ご家族、バーリ宣教師ご夫妻、藤本先生ご家族、大越ご夫妻、森先生ご夫妻、堀川師、青山さん、大原先生ご夫妻、株本ご家族との伝道活動は素晴らしい宝物でした。大切な人を見逃しているでしょう。歯に絹を着せない言葉で、ときには厳しいと指摘されましたが、日本人と一緒に主に仕えた人々を愛していました。

次の世代への教え

25年間関節炎を患って、動き回ることが非常に困難でしたが、タフな性格で、この身体的困難に決して負けませんでした。7年間、アルツハイマーを患っていましたが、89歳までピアノを弾き続け、89歳までイエスを証し、86歳まで訪問伝道とチラシ配り、母鶏のように教会の人々を迎えました。神はこれらの恐ろしい病気を使って多くの人をイエスに導きました。次の世代に多くのことを教えてくださいましたが、その内3つのことが目立ちました。
1. 特に困難な時期や困難な人々について祈る。
他の人と話したり不平を言ったりせずに、祈りで神の導きを求める大切さ。(ピリピ4:6)
2. 困難な時代の喜び。
やってくる試練や直面しなければならない困難を選ぶことはできませんが、それらにどのように対応するかは自分で決める事ができます。「主の喜びは私たちの力である」ネヘミヤ8:10と書かれているので喜びを選ぶように教えました。最後の日々は、聖書と賛美に囲まれて日本で過ごしました。訪問やお祈りをしてくださった方々に心より感謝申し上げます。
3. すべてのことで聖書に忠実であるように、特にイエスの死と復活を伝える事に熱心でした。(箴言3:5-6 )
最大の喜びは、次の世代が続けて信仰にたち、主に仕えることでした。日本人女性が奏楽者、牧師夫人、クリスチャンナース、CS教師やクリスチャン子育てママさんになるのを心から願っていました。残された私たちも最後まで主に忠実でありたいです。

 

編集後記

今回、宣教クォータリーの編集を引き継がせていただき教えられたことがあります。宣教クォータリーはこれまで委員長を務めてこられたマイケル・バーゲット先生自ら、編集に関わり、パソコンアプリケーションを駆使してデザインし、入稿するというところまでされてこられたことです。まさに、そのことに宣教のスピリットを感じました。それは「宣教のためにできることは何でも学び、挑戦する」という姿勢です。コロナ禍という暗雲の中で世界宣教はこれまで以上に困難な壁があるように感じますが、このような宣教スピリットに今という時を突破するヒントがあるように思いました。