愛の支援金

海外宣教委員長 佐藤一彦

インドネシアではつい最近まで世界最悪の新型コロナウィルス感染拡大が起こっている国となっていました。

今年7月には、一日の新規感染者数が5万人を優に超えましたが、そのピーク時に比べれば現在は半分近くに減少しているものの8月時点での累計の感染者数は415万人以上、感染死者は14万人超と、いずれもASEANの中でも群を抜いて悪い数字となっています。その影響は教会にも大きな影響を与えており、都市はロックダウン、集会の禁止など厳しい処置が出されている中、リモートによる礼拝、或いは集会の規模縮小など余儀なくされています。

そんな中、今回二人のインドネシア人牧師の召天についてご報告させていただきます。

お一人はインドネシアのジャカルタにある教会の牧師トゥファン師です。7月に新型コロナウィルスに感染し召されました。トゥファン師は神学校で田村師の教え子の一人で、同期にはネンゴラン師やフランキー師、メルディアナ兄妹と共に学び、卒業後はお父様の仕えている教会の牧師として奉仕されていました。実は、先生が召される直前にお父様も心臓病の悪化で召され、タンファン師家族にとっては、二人を同じ時期に主の元に送る事となり、天国の希望があっても辛い事を経験しています。

もう一人はメダンのバンチン牧師です。今年8月下旬にやはり新型コロナウィルス感染が原因で召されました。バンチン牧師はジャカルタのタンブナン師の教会から派遣されメダンの教会で仕えておられました。広瀬師とも長きに渡って交流があり、バタック・パッパッという部族で、奥様は華僑の方です。バンチン牧師には4人の息子たち(ジョン、スティーブン、エレミヤ、ダビデ)がおり、今回の父の召天を通して、二人の息子ジョンとスティーブンが心動かされて伝道献身を明確に告白し、これからジャカルタ神学校の通信教育を受けることになります。

このように、主の忠実な働き人が新型コロナウィルス感染によって天に召されました。そして、今回この両牧師の召天と残されたご遺族のために励ましと日本からの祈りのしるしとして、海外宣教委員会と国内宣教委員会が共に話し合い共同支援という形で愛の支援献金を両ご遺族にお渡しすることになりました。既にインドネシアにおられる田村師を通してお捧げいたしました。

私たちは主によって導かれた献身者のために、国内であろうと海外であっても、その働きのために祈って支えていかなければなりません。そして、主の福音宣教拡大のために献身者たちが用いられ、更に新しい者たちが起こされるために続けて祈りつつ、私たちにできる最善の支援を模索しながらフェローシップに、そして、主にお仕えし続けていきたいと思います。

ぜひ、皆様もトゥファン先生、バンチン先生の残されたご家族と両牧師の教会のためにお祈り下さい。