共に祈りをもって

海外宣教委員 プロモート担当 鹿毛 愛喜

日本バプテスト・バイブルフェローシップは、交わりの中で3つの共同事業を共に担っています。それは、神学校を中心として、国内宣教、海外宣教の働きです。神学校は主に伝道者としての人格教育、聖書教育を施し、働き人を派遣する役割を担っています。そして、国内宣教委員会は日本国内の開拓伝道、日本国内諸教会の宣教の働きに仕えることが中心であり、海外宣教委員会は海外に派遣されている宣教師のサポートとさらなる宣教師派遣による海外宣教のためのプロモート活動が中心的な務めであると理解しています。

今回、プロモート担当者の話し合いにおいて「海外宣教委員として海外宣教をアピールするだけで十分と言えるのだろうか」という点が検討されました。神学校、国内宣教、海外宣教はバラバラな働きではなく、神様の御心である福音宣教の働きに仕えるという点においては一つであり、宣教の担い手である諸教会を支え、献身者の育成と派遣という点における祈りは一つであるということを確認し、一致と連携を強めていくべきであると考えています。

「宣教師を送り出す前に牧師交代が緊急の課題である」「海外に働き人を遣わすことが国内の諸教会にとっても祝福である」との声も様々ですが、国内宣教のためにも、海外宣教のためにも働き人が遣わされていくことは、主にあってはどちらも幸いなことであり、喜ばしいことではないでしょうか。国内宣教委員会は海外宣教のために祈り、海外宣教委員会は国内宣教のために祈る。神学校は、この現代において国内でも、海外でも福音宣教の務めを担い、教会形成に従事できる繊細かつタフな伝道者を育成していく必要があるのです。コロナ禍を経験し、これからの神学校、国内宣教、海外宣教、いずれの機関も大きな岐路に立たされており、宣教の主の大いなる導きを仰いでいることは同じです。この時にこそ、私たちは改めて原点に立ち帰り、交わりの中で共に担っている共同事業を再考し、地域教会の励ましと共に国内外における宣教協力という点に目を向けて連携していくということです。

献身者が少ないという現状、私は常にこのような問いを心のうちに問いかけられています。「この時代、この国において、主に召されている者はいないのか」ということです。地域教会の一牧師として、教会建設において「主が一人、一人を福音宣教の働きのために召されておられる」との確信をもって、キリストの愛に応答し、キリストのしもべとして生きることを喜ぶ者へと育てることに注力しなければならないと強く思わされます。現在、教会が直面している献身者不足、無牧化、牧師交代、伝道不振、これらの責任は地域教会がしっかりと引き受けなければならないと共に、フェローシップの諸教会が時代を見据えながら共に祈りをもってお仕えしていく時ではないでしょうか。