香港・フィリピン訪問記
海外宣教委員長 佐藤 一彦

昨年の10月9日〜17日の期間、私は香港の吉田正治先生のコーナーストーン教会が開催した宣教集会にお招きを受け、海外宣教委員会として宣教地を訪問しました。また、恵みとしてコーナーストーン教会の教会員であるグレース姉妹が、自身の生まれ故郷であるフィリピンの村において、就学前の子どもたちを対象に英語を教え、聖書の福音を伝える学校伝道の働きを視察訪問させていただきました。
コーナーストーン教会には過去にも数回訪問させていただいておりますが、毎回、正治先生御夫妻や教会の兄弟姉妹たちの宣教への熱心さから学ぶところが多く、今回もさまざまなアイデアと兄弟姉妹の喜んで捧げる犠牲によって素晴らしい宣教集会が開催されました。今回の宣教集会のテーマは「Be Like, Do Like, Go Like Antioch Church!!(アンティオキア教会のようになって、行動し、宣教へと踏み出そう!!)」という励ましの言葉で、世界宣教について互いに御言葉を分かち合うことができました。

コーナーストーン教会は香港の方、フィリピンの方、日本人など国際色が豊かな宣教の教会です。さらに中心的なメンバーであったグレース姉妹が、主から与えられたビジョンとして自分の村で学校伝道を始めたいという重荷を自分たちの教会の宣教ビジョンとして受け止め、姉妹をフィリピンに遣わして支えています。また、内地の兄弟姉妹への重荷も、正治先生を中心として継続して持たれており、今回の宣教集会には内地から数名の兄弟姉妹が参加して内地の現状を分かち合ってくださいました。日本は福音未到達地域の筆頭として扱われる国ですが、教会活動も信仰を持つ者の自由も保障されています。しかし、内地で信仰を持ち続けていくことは、私たちの想像を超える困難と信仰の忍耐が必要です。それでも同時に、そうした困難の中にあっても主にある喜びと確信に満ちた信仰を通して、地域の多くの人々を魅了するほど福音には力があるという経験を、今回の宣教集会の中で兄弟姉妹がお証ししてくださり、私自身も大いに励まされ信仰の挑戦をいただくことができました。
また、私はアフリカ・ウガンダでの宣教の経験を映像と証を通じて分かち合うことができ、遠く離れたウガンダにおいても同じ宣教の主が働いていることを知っていただき、共に主の御名をほめたたえました。宣教集会当日は皆さんが宣教にちなむ服装をされ、昼食は国際色豊かな工夫を凝らしたお食事を用意してくださるなど、一日を通じて世界宣教の恵みに預かることができました。
吉田先生御夫妻の現地での長き宣教の働きを通じて、本当に多くの恵みと実りが与えられていることを、今回のお交わりの中で改めて知ることができました。その根幹には、現地の人々への献身的な愛と犠牲があり、それを先生御夫妻の溢れる笑顔で兄弟姉妹をハグする姿から知ることができます。もちろんその背後には涙とご苦労がありますが、それを遥かに上回る神様からの祝福と奇跡によって宣教が支えられているのです。その姿勢は現地の兄弟姉妹にも受け継がれています。
今回の訪問では、私の喉の調子が悪く声が出にくい状態であったのですが、正治先生御夫妻をはじめ、教会の兄弟姉妹が心配してくださり、さまざまなご配慮をしてくださいました。集会当日には喉を潤す特別なお茶を常時ご用意くださり、中には私のために自宅で蜂を煎じた珍しい漢方薬茶を用意して持ってきてくださるなど、本当に愛に満ちた教会でした。

次に、香港だけでなくフィリピンのGBELS(ジーベルズ:Grace Baptist English Learning School)を視察する機会も得られました。私の教会である太田BBCもこの働きに、経済的な支援と祈りをもって関わらせていただいています。その現場を実際に見ることができた恵みを、主に深く感謝します。コーナーストーン教会のグレース姉妹は、自分の故郷(北部ルソン島の真ん中あたり、首都マニラから車で約5時間以上の距離の村)に戻り、自宅の家を開放して学費を取らずに無償で就学前の3〜6歳までの幼児を対象に英語と聖書を教える学校を、彼女一人で運営しています。子どもたちを愛し、村の人々に神の祝福を分かち合うために信仰に堅く立ち、仕え続けています。その働きは村の人々にも伝わり始めており、GBELSに通う子どもたちの生活態度に明らかな変化が見られることが、親や周囲の人々を驚かせています。そこにはグレース姉妹の教える賜物が確かな形で活かされており、子どもたちは英語を学ぶことを楽しみ、賛美を歌い、聖書のお話に耳を傾けています。私は今回、子どもたちに神様の偉大さと力強さを、視聴覚資料やマジックなどを交えて伝えさせていただきました。また、アフリカ・ウガンダ宣教の様子も映像を通して見せることができました。子どもたちは興味津々に映像やお話を受け止めていたようです。この学校の子どもたちが得ている主にある体験は、将来どのように実を結ぶのかとても楽しみです。グレース姉妹は宣教師ではありません。しかし、主から与えられた福音の恵を人々に伝えたいという確固たるビジョンに、彼女が献身的に取り組んでいる姿は、宣教師がしていることと決して変わりはありません。私たちの海外宣教の祈りとして、ぜひフィリピンで主のしもべとして奮闘しておられるグレース姉妹の働きを覚えてくださり、学校に良き助手が与えられること、伝道者や牧師、宣教師が導かれて個人の学校伝道から教会としての学校伝道へと発展し、村に親子で集える教会が早く立ち上がりますようにお祈りください。

このように宣教地の現状を知ることは、海外宣教に参加する者にとって不可欠です。今後も海外で働く宣教師の皆様のお働きを、さまざまな形で知り、祈り支えてください。主の世界宣教の御計画が、皆さまお一人おひとりを通して実現しますようにお祈りいたします。